楽天店長が教えるネットショップの裏ばなし(その1) ~無在庫販売について~ (裏ばなし)

早いもので楽天でネットショップを始めて4年が経ちました。店長として4年もネットショップを運営していると、お客様の立場では分からなった「ネットショップ」というものの色々な特性が見えてきます。今回より、そんな楽天店長の立場で見えてくるネットショップの裏バナシをツラツラと書いていこうと思います。
第一回目の今回は、無在庫販売についてです。
皆さん、無在庫販売ってご存知ですか?無在庫販売とは、自店で在庫を持たずに商品を販売する事です。
リアルな店舗では、基本的に「無在庫販売」は不可能でした。お客様がわざわざお店まで足を運んで商品を購入されるのは、その場でその商品を持って帰りたいからで、在庫(商品)が無ければ商売になりません。
ところが、ネットショップでは、在庫を持たなくても商品が販売できます。注文を先にとり、注文が入ってから商品を仕入れてお客様に送る、という事ができるからです。
リアル店舗のように実物が無くても商品画像を画面上に並べているだけで商売ができるので、この無在庫販売はありとあらゆる商品を何万点も販売する事ができます。実際、楽天やAmazonでも、そういうお店がたくさんあります。
でも、ちょっと考えてみてください。注文が入った後に、その商品を確実に仕入れる事が本当にできるのでしょうか?
実は、商品を仕入先に発注しても、仕入先に在庫が無くて、商品が入荷できない、ということは結構あります。
その場合は、お店側からお客さんへ、注文キャンセルの連絡が一方的に入ります。皆さんも、ネットショップで商品を注文したのに、在庫が無い、との理由で注文を一方的にキャンセルされた経験はありませんか?
それは、上記のように在庫が無いのに、カタログだけで商品を販売する「無在庫販売」をしているからです。
(無在庫販売では無くても、在庫が無いという理由で注文キャンセルされる場合があります。いくつかの店舗で商品を販売しており、販売のタイミングによって在庫が無くなるケースです。ただ、その場合も在庫管理をしっかりとしておけば、そのような事は起こらないでしょう)
実は、私自身も、在庫が無いという理由でネットショップ側で勝手に注文をキャンセルされた事があり、その時は、とても腹立たしい気分になりました。在庫が無いのに商品を販売するとは、なんと無責任な、と思ったのです。
なので、当店は、在庫の無い商品を販売する事は絶対にしません。販売する商品点数は極端に少なくなってしまうのですが、お客様に安心してお買い物して頂く、ご注文した商品は必ずお手元に届く、ためには致し方ありません
ちなみに、在庫販売店舗と無在庫販売店舗の見分け方ですが、「あす楽」「当日発送」の記載があれば基本的に在庫を自店でしっかりと持っている店舗です。逆に「お取り寄せ商品」「発送までに3日以上」「別サイトや店舗で販売しているため在庫がなくなる場合がある」等の記載がある場合は、無在庫、もしくは、在庫管理がしっかりとできていないお店の可能性が高いです。